アニメ「耳をすませば」 <主な登場人物> ・月島雫; ・雫の姉; ・雫の父;市立図書館で働く ・雫の母;大学へ通っている ・天澤誠一; ・原田ゆうこ;雫の友人 ・誠一の祖父; <ある晩> しずく;こんばんは。 近所;暑いわね。 しずく;ただいま。 母;またビニール袋、牛乳1本なのに。 しずく;だってくれるんだもの。 母;ことわればいいじゃない。ああ、私にもちょうだい。 しずく;お父さんは? 麦茶。 父;うん、もらう。今そっち行く。 母;ありがとう。ワープロあいた? 父;今、プリントアウト中だよ。 母;やっぱりノートワープロ買おうかしら。たばこ臭い。 父;しずくも柏崎に行けばよかったのに。 しずく;いい。お姉ちゃんとだと疲れる。 父;そうだあした出勤だった。 母;ええ、お弁当? 父;いいよ、外食にする。わが図書館もついにバーコード化するんだよ。準備に大騒ぎさ。 しずく;やっぱり換えちゃうの? 私、カードの方が好き。 父;ぼくもそうだけどね。 母;ねえ、この文章、おかしいわよ。 父;ええ、どこ? 母;1行抜けてんのかしら、ここ。 父;あ、そうだ、いけねえ。 母;ああ、先貸して。急いでこれまとめなきゃ、教授うるさいんだから。 しずく;この人。 父;しずく、本もいいけど、適当に寝なさい。 しずく;うん、お休みなさい。 しずく;やっぱり、見覚えのある名前だと思った。これにも。すごいこの人。みんな私より先に借りてる。天澤誠一。どんな人だろう。すてきなひとかしら。 <次の日の朝> 母;しずく、いい加減に起きなさい。私出かけるよ。なあにあなた、そのまま寝てたの。お米といどいてよ。 雫;いってらっしゃい。あ、もうこんな時間。ゆうこと会うんだ。 母;お財布。 雫;何、また下まで降りちゃったの。 母;そう。おかしいな。 雫;電話のところは? 母;あった。 雫;自分で置いたくせに。 母;ああ、遅刻する。戸締まりしてよ。 雫;露骨。ああ、ずいぶん低い。きょうはいいことありそう。ああ、暑い。ヤッホー、元気だね。 友達;おおい、しずく。 雫;ヤッホー。がんばってね。 <図書館で> 雫;小坂先生、います? 小坂;あれ、月島じゃん。どうした? 雫;先生、お願い聞いてくれます? 小坂;何、変なことじゃないだろうね。 雫;図書室開けてください。 小坂;図書室? 次の開放日まで待てないの? 雫;みんな読んじゃったんです。市立図書館は今日休みだし。20冊読むって決めたんです。 小坂;20冊? 月島は仮にも受験生なんだよ。ほら早くしな。 雫;えっと、あった。 小坂;早く持っておいで。ほれほれ、読書カードと貸し出しカードを出す出す。 雫;お願いします。 小坂;いやあ、何これ。今まで一人も借りてないじゃん。 雫;貴重な本なんですよ。市立図書館にもないんだから。天澤。先生、この天澤って人、どんな人か知っています? 小坂;ああ、失敗しちゃったじゃないか。寄贈した人だろう。そんな古いことわかんないよ。ベテランの先生に聞いてみな。 原田;しずく。あああもうこんなところにいた。11時に昇降口って言ったくせに。15分も太陽の下にいさせて。またそばかすがふえちゃうじゃない。 雫;ごめん。 小坂;こらこら騒ぐな。原田は気にしすぎなんだよ、そばかす。 原田;先生、私真剣に悩んでいるんです。 小坂;ああ、わかったわかった。ほれほれ、2人とも、出た出た。 <校庭で> 生徒;上がれ上がれ。 雫;一応やってみたけど、うまくいかないよ。 雫;やっぱり英語のままでやったら。 原田;白い雲わく丘をまいて坂の町。古い部屋、小さな窓、帰り待つ老いた犬。カントリーロード、はるかなるふるさとへ続く道、ウエストバージニア、母なる山、なつかしい我が町。 原田;悪くないよ。 雫;だめだ。ありきたり。 原田;そうかな。 雫;こんなのも作った。 原田;コンクリートロード、どこまでも森を切り、谷を埋め、ウエスト東京、マウント多摩、ふるさとはコンクリート。 原田;何これ。 雫;で何よ相談って。 原田;訳詞はまだいいんでしょう。 雫;うん。 原田;しずく、好きな人いる? 雫;え? 原田;両思いの人がいたらいいなって思うよね。受験だし、励まし合ってがんばれたらって。 雫;ゆうこ、好きな人いるんだ。ラブレターもらったの? 原田;シーッ。 雫;いやだ。いつ、どんな人、かっこいい? 原田;他のクラスの子。少しかっこよかった。 雫;つきあってみたら? それでいやなら断る。 原田;でも。 雫;さては他に好きな人がいるんでしょう。隠してもだめ。ほうれ、白状しちゃえ。す、す... 杉村;月島、おれのバッグとってくれる。 雫;杉村。 杉村;ねえ、そこの青いバッグ。頼むよ月島。それ投げて。 雫;うるさいなあ、もう。万年球拾い。 杉村;ひでえな。レギュラーで3回戦突破したんだぞ。 雫;ゆうこ。 杉村;わあああ。 <原田を追いかける雫> 雫;杉村だったのか、ゆうこが好きな人って。 原田;どうしよう、わかっちゃったかもしれない。私あんな。 雫;大丈夫だって。あいつ鈍いから。でもどうすんの? ラブレターの方は。 原田;うん、もう少し一人で考えてみる。 雫;そうか。 原田;いいな、しずくんちは。勉強勉強って言わなくて。 雫;あんまり言われないのもつらいときあるよ。 原田;そうかな。 雫;あ、いけない。 原田;どうしたの。 雫;本、忘れて来ちゃった。私帰るね。 原田;のっけてこうか。 雫;いい。ゆうこ、うち一個遅れるよ。また電話するね。 原田;うん。 <天澤との出会い> 雫;その本。 天澤;ああ、これあんたのか。ほらよ、月島しずく。 雫;名前、どうして。 天澤;さてどうしてでしょう。 雫;あ、図書カード。 天澤;おまえさ、コンクリートロードはやめた方がいいと思うよ。 雫;読んだな。やなやつ、やなやつ、やなやつ。やなやつ、やなやつ、やなやつ。やなやつ。コンクリートロードはやめたほうがいいぜ。何よ。 <雫の家>  ;見た。こんなかっこうで泳いでたの。 姉;ただいま。 雫;お姉ちゃん、今日だったの。 姉;ああ、疲れた。ちょうどこっちへ車で帰る人がいたんで乗せてもらっちゃった。お母さんは。 雫;夏期集中講座だって。お父さんは出勤。 姉;しずく、少しはかたづけな。晩御飯のしたくは? 雫;お米といどくの。 姉;なに、これ。しずく。ちらかしっぱなしじゃない。 雫;今やるとこ。 姉;お母さんたいへんだから、応援しようって決めたでしょ。お米といだら洗濯物しまって。シャワー浴びたら私がご飯作るから。おばさんが高校生になったらしずくも来いって。勉強進んだ? 雫;うん。 姉;うちの親は何にもかまわないからって安心してるとひどいことになるからね。 雫;してるよ。 <その夜> 姉;でね、おしょうゆまで持たせようとするのよ。 母;おばさんらしいわね。いつしか前にもそんなことあったじゃない。 姉;そう、おみそ持たされてさ。重かったよ。忘れないわ。 母;2キロぐらいあったわよね。 <次の日の朝> 姉;しずくいい加減に起きな。自分のとこ、掃除機かけなさい。シーツ洗うから出して。ふとんもほすのよ。 雫;ううん。お母さんは? 姉;とっくに行った。さっさとかたづけてそのお弁当、お父さんに片づけてあげて。 雫;ええ。 姉;何よその声。図書館に行くんでしょ。代わりに私が行こうか。しずくがトイレとふろばに玄関そうじしして、生協に行ってくれるのよね。ふとんを取り込んで、買い物をして晩御飯のしたくするのよ。 雫;行って来ます。 姉;しずく、これポストに出しといて。 雫;何? 姉;ポ・ス・ト。 雫;ああ。ああ。 姉;見なくていいの。クリップごと出すんじゃないよ。 雫;彼氏? 姉;バカ。 <猫と出会う> 雫;猫君、一人? どこまで行くの? 外おもしろい? おおい、答えてよ。私ここで降りるの。君は? じゃあね、猫君。ああ! 通行人;あ、猫。 雫;図書館の方へ行く。あああ、せっかく物語が始まりそうだったのに。いた! すごい坂。どこまで登のかしら。猫君! 猫君! このあたりに住んでるのかしら。猫君、どこ行くの? この辺に住んでるの? 丘の上にこんなとこがあるなんて知らなかった。性悪。犬をからかってまわってるんだ。私のことをからかってるのかも。こんなお店が丘の上にあるなんて知らなかった。すてきな人形。あなたはさっきの猫君? ああ!  老父;やあ、いらっしゃい。 雫;あ、あの。 老父;いや、そのままそのまま。自由に見てやってください。男爵も退屈してるから。 雫;男爵ってこのお人形の名前ですか。 老父;そう。フンベルトホン・ジッキンゲン男爵。すごい名でしょう。すまん。ありがとう、もう大丈夫だ。 雫;りっぱな時計ですね。 老父;あるお城で眠ってたんだよ。すっかりさびついていたんだ。ごらん。 雫;ああ、きれい。これなんですか。 老父;できあがってのお楽しみ。 <天澤の店> 雫;よくできてる。ドアープですね。 老父;よおくご存じだ。そうか、お嬢さんはドアープを知っている人なんだね。文字盤を見てごらんなさい。うまくいくかな。 雫;エルフ。 老父;ガラスが光るね。ここへ来なさい。 雫;はい。王女様? 老父;そうだね。 雫;2人は愛し合ってるの? 老父;うん、しかし住む世界が違うんだ。彼はボアーフの王だからね。12時を打つ間だけ彼女は羊から元の世界へもどれるんだよ。それでも彼はときをごとに愛して現れて、王女を待ち続けるんだ。きっとこの時計を作った職人が届かぬ恋をしていたんだよ。 雫;それで2人とも、なんだか悲しそうなのね。ああ、この時計進んでますよね。 老父;うん、でも5分ぐらいかな。 雫;たいへん、私図書館に行かなきゃ。さよなら。おじいさん、また来ていいですか。 <雫、図書館へ急ぐ> 老父;ああ、図書館なら左へ行った方がいいよ。 雫;ああ、図書館の真上。いいとこ見つけちゃった。物語に出てくるお店みたい。すてき! 天澤;月島! 月島しずく! これ、おまえんだろ? 雫;えっ、ああ。 天澤;忘れっぽいんだな。 雫;ありがとう。でもどうして? 天澤;さて、どうしてでしょう。 雫;猫! その猫、君の? 天澤;おまえの弁当、ずいぶんでかいのな。 雫;ちがう! ちがうの! こら! <父の勤める市立図書館で> 父;あれ、来てくれたのか。どうしたんだ、恐い顔して。 雫;ちょっと説明のしようがないの。 雫;とてもいいことがあって、洞窟で宝物を見つけた感じだったの。それが心ない一言で生き埋めになった気分。 父;ああ、それは複雑だ。今日も借りてくかい? 雫;うん、あと7冊は読まなきゃ。 父;相変わらずだね。飯どうする? 雫;売店ですます。 父;そうか。じゃあありがとう。 雫;6月16日。すごい。天澤って人、この本も読んじゃってる。どんな人なんだろう。<コンクリートロード>違う、おまえなんかじゃない。 <ある雨の朝> 母;しずく、早くしな。うわあ遅刻。かさ、かさとって。新学期なのに雨ばっかりね。 雫;文句言わない。あなたは好きで勉強してるんでしょう。 母;はい。 雫;しっかり勉強しなさい。 母;任しといて。 原田;しずく! 雫;ヤッホー! 原田;早く、遅れるよ。いやあね、テストばっかりで。 雫;毎日なんかかんかあるね。あれ、返事した? 原田;うんん。 雫;何も言ってこない? 原田;うん。私やっぱり断る。 雫;そうか、うん、そのほうがいいかもね。杉村! 杉村;ぎりぎりだぞ。 雫;わかってる。 <テストが終わって> 先生;はい終わり。集めて。午後は正常だからな。 原田;雫、小坂先生のとこ、行こう。 雫;うん、その前に職員室寄っていい? 原田;いいよ。 杉村;月島、聞いて聞いて。 雫;何よ。 杉村;ばっちり山当たり。すげえの。 雫;この幸せ者。 杉村;休み時間に見たとこが、そのままドンピシャだぜ。 雫;ただの野球バカじゃなかったんだ。山張りならゆうこ得意だよね。今度いっしょに勉強したら? 杉村;原田が? 友だち;杉村、杉村! 杉村;何だよ。 友だち;これ見たか? 原田;行こう、しずく。無理矢理くっつけようとしないで。 雫;わかった? 原田;私、山なんて当たったことないもの。 雫;ごめん。失礼します。 老先生;本の寄贈者? ぼくにわかるかな。 雫;すみません。お食事中に。この蔵書印なんです。 老先生;ええと、ああ、天澤さんじゃないか。これ、ぼくも読んだよ。いい本でしょう。 雫;はい、とても。それでこの天澤さんって方はどんな人なんですか。 老先生;何年か前にPTAの会長をされていた方だよ。 雫;PTAの。あの、その方の名前はわかります? 老先生;名前、ええっと。木村先生、天澤さんは何て言いましたっけね。天澤医院のほら。 木村;天澤さん? 確か幸一ですよ。天澤幸一。 雫;天澤幸一? 木村;月島、同じ学年に天澤さんっとこの末っ子がいるじゃないか。知らないのか。 雫;ええっ! あの、ありがとうございました。失礼します。あ、すみません。 原田;しずく、どこ行くの? 雫;ああ、驚いた。 原田;驚いたのはこっちよ。ちゃんと説明してもらいますからね。 雫;ごめん。 原田;しずく、どっち行くのよ。 雫;何よ、完璧に無視してくれちゃって。 原田;しずく、だれ、あいつ。どこへ行く気? 雫;あいつ、嫌なやつなの。逃げるの嫌じゃない。 <教室で> 雫;あははははは。 友だち;かわいい! 原田;私しずくのお弁当持って走り回ってたのよ。 友だち;月島に男がね。 友だち;先生、月島にもようやく春が来たんですねえ。 雫;違うっていってるのに。 友だち;ほんとうは本の王子さまに会ったんでしょ。ハンサム? 雫;だから、どんな人かと思っただけ。 友だち;ゆうこはその人の名前知ってんでしょ。教えなよ。ゆうこ! 原田;それがとっさのことでさ、「ま」がついてたんだけど、「まさき」だっけ? ねえ、しずく!? 雫;さあね。 友だち;でもさ、話を最後まで聞かずに飛び出してくるなんて、月島らしいね。 友だち;知りたいけど、知りたくないのよね。揺れる心が苦しくて、うれしい。 友だち;まあ、ロマンチックですこと。 雫;そうやってからかってればいいでしょ。せっかくカントリーロードの詩、書いてきたのに。 友だち;できたの! 見せて見せて。しずく様、大詩人様、もうしませんのでお見せください。 雫;よろしい。ほんとうは自信ないんだ。ふるさとって何か、やっぱりわからないから、正直に自分の気持ちで書いたの。 友だち;過激ね、これ。 みんな;カントリーロード、この道、ずっと行けば、あの町に続いている気がする、カントリーロード。 友だち;しずく、いいよ。私好き。 雫;歌いにくくない? 友だち;何とかなるんじゃない? 友だち;後輩にあげるだけじゃつまらない。私たちも謝恩会で歌おうよ。 雫;謝恩会? 気が早い! 友だち;ここいいな。一人で生きると、何も持たずに町を飛び出した。寂しさ押し込めて、強い自分を守っていた。 職員;諸君、予鈴だよ。 学生;はあい。 雫;あああ、晴れた晴れた。 友だち;しずく、コーラス部にちょっと寄ってかない。あの詩、見せるの。 雫;図書館に行かなきゃ。 友だち;ええっ。あしたもテストあるよ。 雫;図書館でやるもん。 友だち;好きね。じゃあね、バイバイ。 杉村;原田、あのさ、悪いんだけど、ちょっといいかな。 雫;やっぱりお休み。お花に水はやってあるのかな。男爵がいないわ。買われちゃったのかしら。西四郎。あいつも西って言うのかな。 <しずくの家に原田から電話> 姉;しずく、しずく。ゆうこちゃんから電話。 母;耳悪くなるよ、しずく。 雫;ゆうこ? 何聞こえない。うん。今すぐ行くから。じゃ切るよ。 母;どこ行くの? 雫;すぐそこ。 雫;どうしたの、ゆうこ。 原田;しずく! 雫;どうしたのよ。何その顔。 原田;しずく、どうしよう。杉村が友だちに頼まれて、あの手紙の返事くれって。 雫;ええっ。アッチャ! 何で杉村がそんなこと言うのよ。あいつ鈍いからな。でもさ、杉村だってゆうこの気持ち知ってるわけじゃないし。 原田;杉村には謝る。でもこんな顔じゃ学校行けないから、あしたは休むね。雫;テストも? 原田;うん。 雫;そうか。 <次の日学校で> 雫;バカ! まったく。 友だち;うまく行ったらしいよ。あ、しずく、今日も図書館? 雫;ゆうこのとこ、行ってみる。 友だち;あ、そうか。よろしくね。 雫;バイバイ。 友だち;バイバイ。 杉村;月島、待てよ! 原田のことなんだけど。そしたらさ、原田のやつ、急に泣き出して。なあ、おれ何か悪いこと、言ったかな。 雫;杉村さ、ゆうこは、あんたがどうしてそんなこと言うのって言ったんでしょ。 杉村;うん。だから、野球部の友だちに頼まれたって。 雫;違う! それって杉村にはそんなこと言われたくないってことよ。この意味わかるでしょう。 杉村;わかんないよ。はっきり言ってよ。 雫;もう、ほんとうに鈍いわね。ゆうこはね、あんたのことが好きなのよ。 杉村;えっ! そんな。おれ、困るよ。 雫;困るって。かわいそうなのはゆうこよ。ショック受けて休んじゃったんだから。 杉村;だっておれ、おれ、おまえが好きなんだ。 雫;え、嫌だ。こんなとき、冗談言わないで。 杉村;冗談じゃないよ。ずっと前から、おまえのことが好きだったんだ。 雫;だめだよ、私は。だってそんな。 杉村;おれのことが嫌いか? つきあってるやつがいるのか? 雫;つきあってる人なんかいないよ。でも、ごめん。 杉村;待てよ。月島、はっきり言え。 雫;だってずっと友だちだったから。杉村のこと好きだけど。好きとかそういうんじゃ... ごめん、うまく言えない。 杉村;ただの友だちか? これからもか? そうか。 <家に帰る雫> 雫;嫌だ、鈍いのは自分じゃないか。 お隣;月島さんちょっと待って。お届け物預かってるの。 母;いつもすみません。 お隣;悪いわね。いつももらっちゃって。 母;いいのよ、うちじゃ食べきれないから。帰ってたの。しずく!