修道士カドフェル シリーズ

1. 聖女の遺骨求む A Morbid Taste for Bones

1137年5月. シェルーズベリ大修道院では、ウェールズの聖女ウィニフレッドの遺骨を聖骨物としてまつることになり、副院長を中心に一行がウェールズに向かう。カドフェルは懐かしい故郷に通訳として同行する。しかし、ウェールズ人は守り神であるウィニフレッドの聖骨を譲ることを拒み、村の中心人物が殺されてしまう。

2. 死体が多すぎる One Corpse Too Many

1138年、先王の娘モードと従兄スティーブンの間に起こった戦いは、シェルーズベリの町を巻き込んだ。スティーブンに占拠されたシェルーズベリ城では捕虜となった94人は処刑された。埋葬のために城内に向かったカドフェルは95人の死体を見つけた。紛れ込んだ死体はいったい誰なのか。誰に、何のために殺されたのか。

3. 修道士の頭巾 Monk's-Hood

シェルーズベリに穏やかな冬が戻ってきたある日。修道院の客人になった荘園主が院長の料理番が作った夕食で毒殺された。料理に仕込まれたのは猛毒トリカブトー俗に言う"修道士の頭巾"を成分とする油薬でカドフェルが薬草として調合したものだった。しかも客人の妻はカドフェルのかつての恋人で、彼女の息子に嫌疑が掛かった。

4. 聖ペテロ祭の殺人 Saint Peter's Fair

毎年各地から商人がやってきて町がにぎわう聖ペテロ祭。今年は祭りの収益を巡って修道院と町民の間でもめ事が起こっていた。そしてリストルからやってきた商人が死体て発見され、町長の息子が逮捕される。その後第二の殺人が起こり、犯人は別にいることが明白になり、カドフェルは修道院長から調査を命じられる。

5. 死への婚礼 The Leper of Saint Giles

婚礼当日に初老の花婿が死体で発見された。花嫁は一九歳。明らかに不釣り合いな結婚だが、裏には花嫁の叔父夫婦の邪な考えがあった。殺人の疑いは花嫁に恋をした花婿の従者にかかり、彼はラザラスと名乗る老病者の手引きで施療院に逃げ込む。花嫁がかつての十字軍騎士で伝説の英雄の孫娘と知ったカドフェルは事件の解明に奔走する。

6. 氷の中の処女 The Virgin in the Ice

1139年冬、避難中の貴族の姉弟が行方不明になった。夜盗が暴れ回る地域での出来事に捜索にでたカドフェルは弟を見つけたが、帰途に凍結した川のなかに凍り付いた娘の死体を発見する。それは姉弟と行動をともにしていた修道女だった。姉娘はいったいどこに? 捜索を続けるカドフェルの前に正体不明の若者が現れる。

7. 聖域の雀 The Sanctuary Sparrow

ラドルファス院長以下が教会で静かに祈りを挙げていたある夜、一人の若者が群衆に追われて逃げ込んできた。彼は結婚披露宴に雇われた放浪芸人で、余興を披露していた金細工人の家で金銀を奪い、主人を殺したとして追われていたのだ。若者は庇護権を盾に修道院にかくまわれたが、やがて隣家の男が殺される。金細工人の家に何かがある。    

8. 悪魔の見習い修道士 The Devil's Novice

一人の若者が見習い修道士としてやってきた。彼は少しでも早く正式な修道士になりたいと焦っているが、深夜になるとうめき声を発し、仲間から「悪魔の見習い修道士」と呼ばれるようになる。その頃彼の家に泊まった司教の使者が行方不明になっていた。悪夢の背後に何かあるのか? カドフェルの探索は意外な展開を見せる。 

9. 死者の身代金 Dead Man's Ransom

内戦が激しくなり、シュロップシャー州の執行長官が争乱に参加したウェールズ人の捕虜となった。ウェールズ人のほうでも身分ある若者が行きがけの駄賃におそった女子修道院で捕らえられてしまったので、両者の捕虜交換が行われることになった。しかし、送り返されてきた長官は治療のために修道院内で寝ているところを殺されてしまう。

10. 憎しみの巡礼 The Pilgrim of Hate

ウィンチェスターで起こった殺人の探索が行われていた1141年、修道院は聖ウィニフレッドの聖骨移葬祭に集まってきた巡礼でにぎわっていた。病を持つ巡礼者の手当に忙しいカドフェルは二人の奇妙な若者を見つけて頭を悩ます。一人は裸足で道中を歩き通し、もう一人は彼にぴったりより沿い片時も離れようとしない。彼らはいったい?

11. 秘跡 An Excellent Mystery

戦乱で焼け落ちた修道院から二人の修道士がシェルーズベリに逃げてきた。カドフェルと同じ元十字軍戦士で負傷して修道士になったヒュミリスと、彼を献身的に看護する、口のきけない若者フィデリスだった。ヒュミリスは従軍前にジュリアとの婚約を破棄しており、その後ジュリアは行方不明になっていた。その状況にも不審な点が多かった。

12. 門前通りのカラス The Raven in the Foregate

院長が連れてきた新任の教区司祭。学識は高いが、厳格、無慈悲で、謙虚さと人間的寛容さを欠いた男だった。彼は、黒い僧衣の裾をひるがえして通りを歩く姿から「門前通りのカラス」とあた名され嫌われた。彼の溺死体が発見されても住民たちには天恵と思えたが、心の平和には真実の究明が必用と考えるカドフェルは調査を始める。

13. 代価はバラ一輪 The Rose Rent

夫が亡くなったとき、若い資産家ジュディス・パールは思い出の家を修道院に寄進した。毎年その家の庭に咲く白バラを一輪届けてもらうということをただ一つの条件にして。ある日バラの木が切り倒され、かたわらにはバラを届ける役目をしていた若い修道士の死体があった。その後、求婚者に悩まされていたジュディスの姿が消えた。

14. アイトン・フォレストの隠者 The Hermit of Eyton Forest

修道院に預けられていた少年が父の死により荘園主となった。野心家の祖母は領地拡大をはかり、嫌がる少年に年上の荘園主の娘との結婚を勧める。後見人のラドルファス院長は少年の見方をする。一方、祖母の助力でカスレッドと名乗る隠者がアイトンの森に庵を構えて以来、森に災難が続く。隠者の正体が分からないまま殺人が起こる。

15. ハルイン修道士の告白 The Confession of Brother Haluin

瀕死の重傷を負った修道士が死を目前にして院長とカドフェルに告白した。荘園勤めをしていた若い頃に、愛しあった荘園主の娘を薬草で殺したと。奇跡的に回復した彼はその罪をわびるためカドフェルと旅立ち、娘の母であるかつての女主人を訪ねるがていよくあしらわれてしまう。帰路宿泊した館で遭遇した事件が思わぬ方向て発展する。

16. 異端の徒弟 The Heretic's Apprentice

聖地巡礼の途中で死んだ商人の棺が修道院に着いた。死者を連れ帰った徒弟は修道院墓地に埋葬を希望したが、大司教の使者に異端者の死として退けられる。修士会の審問で主人の疑いを晴らした徒弟は次に自分が異端者として告発されてしまう。そして商人の家で殺人事件が起こり、カドフェルが乗り出すが、事件の鍵は意外なところに。

17. 陶工の畑 The Potter's Field

1143年、ホーモンドとシェルーズベリの修道院間で所有地の交換が行われた。後日そこを耕作している鋤が女性の黒髪を掘り起こした。カドフェルはこの女性が誰であるかを調べることに。この土地は現在修道士となっているルアルドが陶工として借りていた土地で、彼の妻は行方不明になっていた。死体はその女性なのか?

18. デーン人の夏 The Summer of the Danes

かつての助手マークが司教の使者としてやってきて、ウェールズへの旅を共にすることになった。カドフェルにはうれしい巡り合わせだった。道中でウェールズのグウィネズ領主やウェールズ人の娘と出会うが、追放されていた領主の弟がデーン人を雇い、船で攻め込んできたとき、娘とカドフェルは彼らの捕虜になってしまう。

19. 聖なる泥棒 The Holy Thief

略奪されたラムゼー修道院から寄進を募るために副院長補佐と見習い修道士がやってきた。おりしも洪水で聖ウィニフレッドの聖骨箱をはじめ貴重品の避難がされたが、水が引いたときには聖骨箱が紛失していた。一人の修道士がの指図で荷馬車に運び込まれたことはわかったが、それが誰だかわからない。証人になるはずの羊飼いは無惨にも。

20. 背教者カドフェル Brother Cadfael's Penance

「オリヴィエ・ド・ブルターニュはわたくしの息子です」。ラドルファス院長に打ち明けたカドフェルは、捕虜になったまま所在不明の息子を捜すため、和平会議に参加する執行長官ヒュー・ベリンガーと旅立つ。1145年11月のことであった。カドフェルは院長の許可を越えてオリヴィエを捜して行く。ヒューはカドフェルを残して帰っていく。

修道士カドフェルの出現 A Rare Benedictine